交易で見るべき数字がようやくわかったのでまとめてみました。(バージョン1.0.02で確認)

交易の手引き

EU5での交易とは"市場と市場の間で商品をやりとりするもの"です。自国で生産した商品を輸出したり、他国の商品を輸入するのではないので、何も生産していなくても、また自国に買うPOPがいなくても交易は可能です。

具体的には「市場ごと」に建物から得られる「交易許容量」の範囲で交易する「商品」を指定して交易を行います。


■交易許容量について

交易許容量を表示する画面

まずはこれがないと始まりません。小さな国ではゼロの場合もよくあります。自国が現在どのくらい交易許容量を持っているかは経済タブ内の交易タブまたは生産タブを開きましょう。これを増やすには交易関係の建物を建てる必要があります。
※初期時代の建物のみです。後の時代のものは順次追加します。

建物名交易許容量設置制限その他の制限
アイコン市場の村0.10田園のみ
アイコン漁村0.25田園のみ・沿岸のみ
アイコン市場1.00街以上
アイコン市場の倉庫0.10街以上
アイコン埠頭0.10街以上
のアイコン交易機関0.30外国用
街以上
沿岸のみ
相手国との関係100以上
アイコン海外交易所0.10外国用
田園のみ・沿岸のみ
相手国より戦力投射が高くなければならない
海軍の到達可能範囲内か隣接地域または従属国内

これらの交易許容量に特権、技術などによる補正がプラスされます。

これらの建物は建てたロケーションが所属する市場に交易許容量を提供しますので、国内に複数市場がある場合はどの市場にあるかを確認しておきましょう。同じロケーションに複数建てることは可能ですが、人口や開発度により上限があります。

このなかでオススメなのは「市場」「市場の村」「交易機関」の3つです。

すでに街化されたロケーションを所有しているなら、「市場」から建てていくのが良いでしょう。市場は維持費がかかりますが、それを補える大きな交易量を提供してくれます。

田園しかなければ「市場の村」がおすすめです。こちらの交易許容量は少なく見えますが、維持費がなく、わずかながら商品も生産してくれますし、食料貯蔵上限を上げることで人口増加にも貢献してくれます。漁村のほうが交易許容量が高いからと言ってたくさん建てると、魚の需要が飽和して採算が取れず、働く人がいなくなることも多いので注意してください。

交易機関」は外国にのみ建てられます。建てたいロケーションの所有国と関係値を100以上にするだけで許可なく設立可能になりますし、交易許容量も大きめなので交易拡大に向いています。自国とまったく関係のない市場にも進出できますし、その市場の中心地近くに建てれば動かすための商品が足りなくて稼働しないということも少なくなります(自国が市場アクセスの低い位置のときは特にありがたい)。ただしそこで働くPOPは他国の所属なのでPOPの税金は他国へいくことになります。

海外交易所」は主に植民地などに建てることになるでしょう。「埠頭」は交易許容量のためというよりは海軍設立のためのものです。「市場の倉庫」は市場内の在庫を増やし、安定させるためのもので序盤は出番がないでしょう。

■交易の仕方について

経済タブの中の交易タブの図 実際の交易の設定方法について見てみましょう。「経済」のタブの画面からさらに「交易」のタブを開きます。現在選択されている市場での交易状況が表示されます。市場を切り替えたいときは右側の小さな上下ボタンかその隣のフィルタボタンから選択してください。

市場名の下に「未使用の交易許容量/全交易許容量」が表示されています。その隣は「建物で不足している商品数」、さらに隣は「POP需要で不足している商品数」、さらに「食料の在庫状況」が表示されています。

交易許容量設定スライダーの図 その下には自動化する交易許容量が設定できるスライダーがあります。ここは常にスライダーをMAXにしておきましょう。スライダーMAXでも手動設定はでき、余りの分のみ自動交易してくれます

ただしAIは利益の上がる交易しかしないため、建物やPOP需要で不足している商品を輸入したい、自国の別の市場に商品を送りたい、もっと多くの利益を上げたい、ときのみ手動設定を考えてください。

もうひとつ下にはソート用のボタンが並んでいます。ここは「交易許容量あたりの利益」で並び替えておくと選びやすいと思います。

貿易一覧表示ボタンの図 更に下には展開するボタンが並んでおり、その内容はボタン名の通りです。良く使用するのは「現在の交易」「利益重視の推奨輸入品or輸出品」の3つでしょうか。これらの詳しい説明は次の「建物で不足している商品を輸入したい場合」「POP需要を満たしたい場合」「とにかく利益を上げたい場合」にわけて説明します。


■建物で不足している商品を輸入したい場合

不足商品を確認する図 交易タブ内の上部に戻って、市場名の下の左から2番目のボタンにカーソルを当ててみましょう。ツールチップに不足商品の一覧と足りない数量が表示されます。さらにそのボタンをクリックしてください。

不足商品の一覧 どの商品を輸入するかを選べる一覧がでてきます。青矢印の輸入ボタンを押すと輸入元の市場を選ぶ画面に移ります。

不足商品の一覧 必要数や輸入相手の余剰を確認して市場を選びます。基本は利益順になっているので上からで問題ありません。

必要な数量になるまでスライダーで調整しましょう。「-/+」ボタンでは貿易許容量1単位(Alt押しながらだと0.1単位)でしか動かせず、細かい調整には不向きです。数量を設定できたら市場バーをクリックして確定してください。

※市場間の距離などにより同じ交易許容量でも輸入できる実際の数量は異なります。

注意点として、必要数として表示されている数が建物に必要な数量より多いときは、市場にそれだけ商品が不足していることを示しています。このとき建物に必要な数だけを指定しても、市場アクセスの影響で自国に回ってこないことがあります。

ところで交易タブ内には「政府or建物必需品重視の推奨交易」という項目もありましたが、こちらはちょっと使いづらいです。建物にはその商品がないと可動しない必需品と、なくても効率は落ちるけど稼働する商品があるようですが、そのうち必需品しか表示されませんので。

■POP需要を満たしたい場合

不足商品を確認する図 こちらも同じく交易タブ内の上部に戻り、市場名の下の左から3番目のボタンから指定できます。あとは建物の不足品の時と同じように、輸入する商品を選び、必要数等を確認して相手の市場を選び、数量を設定して市場バー上をクリックして確定してください。



■とにかく利益を上げたい場合

自動による交易でもそれなりに利益を上げることはできますが、AIは在庫バランスをあまり考慮しないため収益が不安定になりがちです。ですが手動で行うにはかなりのマイクロマネジメントが必要になるため、利益目的の手動交易は基本的にはおすすめしません。しかし小国の限られたリソースで最大限の利益を上げたい場合には必要になるでしょう。

利益重視の推奨輸入品を開いたところ まずは交易タブ内の下にある「利益重視の推奨輸入品」をクリックして開いてみましょう。

ソートボタンで「交易許容量あたりの利益で並べ替え」にしていない場合はまずソートボタンを押して、行の真ん中のコインマークの左の金額が大きい順に並ぶようにしてください。この数字は1交易許容量あたりの利益になりますのでこれが多ければ多いほど儲かる交易品です。市場や時代にもよりますが最低3以上は欲しいところです。

基本的にはこれを上からクリックしていくだけですが、それだけだとAIと同じように不安定な交易になります。

在庫のバランスを確認する画面 そこで商品アイコンにカーソルを当てると相手市場と自国市場の在庫のバランスが表示されます。相手市場で余っているか、せめてバランスしていて、自国市場で不足しているものを探していきましょう。相手市場で不足しているものは利益が上がるように表示されていても、実際は交易優先度で競り負けて輸入できず、その月の交易許容量がロスになることがあります。

交易数量を検討する画面 該当する商品が見つかったら次は数量を検討します。相手市場で余っている場合はその分、バランスしている場合は総量の1割程度を上限として交易する数量を検討しましょう。

交易数量を設定する画面 コインマークの右隣の数字が交易する数量の設定になりますので「-/+」ボタンで1ずつ(Altキーで0.1ずつ)調整し、その商品のバーをクリックして確定します。商品数量の代わりにその右側の交易許容量で設定することもできます。

交易設定を確認する画面 交易の設定ができていることを確認しましょう。交易タブ内の下の「現在の交易」ボタンをクリックして展開してください。先ほど設定した「商品の交易数量(実績)の欄が-になっているものが新たに設定した交易商品です。さらに念を期すのであれば「商品の交易数量(実績)」の部分にカーソルを当ててください。

競合の可能性を検討する画面 ツールチップ内の表示で競合の可能性(交易優先度で負けて輸入できない)があるかどうかを確認することができます。もちろん競合がない方が良いですが、あくまで可能性ですので少量であれば問題なく交易できることも多いです。気になる場合は少し数を減らして1回様子を見てみましょう。また相手市場に十分な余剰がある場合は、この警告があっても交易できます(ここで言う余剰とは生産と消費の差の余剰で、市場内の在庫は無関係です)。

あとはこれを上から順に市場バランスを確認しつつ交易許容量いっぱいまで選択していきます。一つの商品を多量に交易するよりは多数の商品を薄く取引するほうが安定します。推奨輸入品だけでなく推奨輸出品の方のリストも見て比べてみると良いでしょう。

設定が終わったら時間を進め、月を跨いで実際に利益が上がったことを確認してください。場合によっては交易優位性で負けて設定した交易ができていないこともあります。また交易により相場が変わり損失になることもあります。

損失が出ているものを除外する画面 そこで次は交易の状況を確認しましょう。再度、交易タブ内の下の「現在の交易」ボタンをクリックして展開してください。このリストの下の方から確認していき、コインの左隣の数字がマイナスなものは損失になるので、その商品バーの右側の交易許容量割当の「-」をクリックして除外しましょう。

コインの数字が低いものも一旦除外して、再び「利益重視の推奨輸入品」リストから在庫バランスを確認しつつ選び直すと、より利益が上がります。個人的には単位利益3ダカット以下の商品は入れ替えを検討します。

あとはこれを続けていくだけですが、刻々と状況が変わる中で稼ぎ頭だったものが損失になることも少なくありません。毎月この作業を続けるのはよほどマイクロマネジメントが好きな方以外はおすすめできませんので、ある程度は割り切って自動で行うことをおすすめします。しかし仕組みは理解していて損はないと思いますし、必需品と安定して利益の上がる商品だけ手動で設定し、残りを自動にするという手もありますのでご参考に。

■交易優位性と海洋プレゼンスについて

交易優位性を確認する画面 交易優位性は市場ごとに判定され、市場で余剰のない品を輸出する際に優先してもらえるかを決める値です。この数字はその市場に所属するロケーションをどれだけ所有しているか、交易優位性を上げる建物をどれくらい所有しているか、海洋プレゼンスをどれだけ確保しているか、によります。

参加者の多い市場では重要な要素になります。一方で大元のような大きな国が独占してるような市場はどのみち太刀打ちできませんので、逆に気にしなくてよくなります。